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日本全国に祭りがあり、その色々な祭りによって地方特有のさまざまな風土が生まれて地方色を築いています。 江戸には江戸の祭りがあり、落語にも出てくるような"江戸っ子かたぎ"という特色を、祭りを通して色濃く形成しているところがあります。 『火事と喧嘩は・・・』から始まり、『宵越しの銭は持たない。』『あとの祭り。』等々と、ずいぶんと威勢良く猪突猛進的にも見える気質が江戸っ子気質の特色なようです。 そんな祭に対しての"粋""いなせ"を感じ、気の合う仲間が趣味の会として『神輿会』を形成し、各所の祭りに参加して土地の人と一緒に神輿を担ぎ楽しむ。 『神輿会』といっても人が集まって運営していく以上 、金銭の管理から始まり会員同士の親睦やイベントその他いろいろなことがあるわけですが。 どんな趣味の会でも同じように永年やっていると、ある程度は新入会員が入って新陳代謝をしてくれなければマンネリが要因でつまらない集まりになりがちです。 特に神輿会というのは、若い体力とエネルギーが要求される祭りに参加するわけですから類に漏れなく、10代や20代前半の若い会員が入ってくれることを常に望むのです。 私の以前の考えだと・・・先に若い女の子が入会すればそのエサにつられて若い男の子も入会してくれるんじゃないか・・・。等と思っていた時がありました。が、しかしそれは間違いだと言う事にすぐに気が付きました。 神輿を担ぎたいと思った若い男の子達がいるとすると、その男の子達はファッション性と話題性のみを重視し、まずは気の合う友人同士だけで祭りに行こうと思います。 神輿の和に入ると周囲の目を気にしながらも、雰囲気とノリで神輿を担ごうと肩を入れる。 すると思ったよりも堅く重い棒の肩への食い込みが苦痛で、チョット腰が砕けてしまう。 そんな時に自尊心の強い男の子達は、自分達男の子よりもいち早く先に本格的な格好をし、しかも鉢巻きや揃いの半纏(はんてん)・帯などを小粋にまとい、重いはずの神輿をいとも軽そうに声を張り上げ楽しそうに担いでいる女の子をつい横目で見てしまう。 実は、背が低いので肩が棒に届かず軽そうに涼しい顔をしているのは当たり前で、衣装も借り物だし着方もおぼつかないので年上の人に一から着せてもらっている訳であるが・・・。 だが、女の子のクラスメートや近所の知り合いだったりする男の子達にとってその光景は断然おもしろくない。 おまけに、"神輿会"の大人達が彼女達のバックについているのだから、これはもう決定的に自分達の気持が引いてしまう要因なのだ。 う〜む、そんな男の子達に祭りを好きにさせ、神輿にどっぷりはめることは難しい・・・。 男子高校生達はかなり"いきがりたい"、それが下町である場合には祭りに参加し神輿を"粋"に担ぐことでパフォーマンスしたいと思っているのが本音です。 祭り当日には彼らの"仲間"が大勢集まります。 彼らにとって、どういったパフォーマンスが仲間からの関心を引き"目立つ"事なのか。 しかし、所詮は祭に対しての経験が浅い高校生。祭り支度の格好が"粋"に決まらない。 長めの髪の毛にはメッシュを入れ、片手には必ず携帯電話を持ち、自分達は"ワイルド"な雰囲気だと思っているが"だらしない"格好を勘違いして裸足でやってくる。 町会から借りてきた祭り半纏をわざと帯もせずにはおり、そのくせ肌を見せるのを嫌がって、中にダボシャツと下には揃いのズボンのような物をはいている。 このダボシャツと揃いの白いズボンが、近頃の若者の祭りでのおかしな流行であるのだが。 10年以上前にはこの白いダボシャツと揃いの"ズボン"は都内の祭り洋品店では見かけることができなかった。 本来ダボシャツの上下という物があるのだが、その場合のズボンは丈がステテコと同じ位(膝が隠れるくらい。)で短く、腰の部分もゴムや紐ではなくいわゆる職人の履く『股引き』と呼ばれる、腰と尻を巻きつけるタイプの履き方をするものである。 しかし地方で売られている簡単な履き方の、腰にゴムの入ったズボン(30代後半なら知っているかもしれないが、昔の男子体操着の白いズボンに似ている。)の"ダボシャツ上下"が『粋』を超えて『楽』な事を理由に、神輿を"チョット楽しむ"人達の間に急激に広まったのだ。 それに共感する若者に"締め込み"(俗に言う『ふんどし』の事だが。)は肌が露出されてしまい、いくら神輿を担ぐ正装であっても"格好悪い"と思い込んでしまうのだ。 いくら祭りが好きでも、その『ふんどし姿』が神輿会に入会するのをためらう若者の大きな理由の一つにも成っている。 そんな理由で会に入ろうとしない若者達に対し『神輿を担ぐなら締め込みをしなさい。』なんて言ったら、彼らの祭りに対する心はいっぺんに萎えてしまい神輿会に入るどころか祭りに出て来る者も出て来なくなってしまうのです。 彼らを神輿会に誘う場合、恐る恐る『今度の祭りは楽しいんだがなぁ。』なんて事を言っては興味をそそり、祭り衣装などの必要な物は全てこちらから準備してやり、そしてその挙句に彼らからこんな事を言われるのです。 『強制ふんどしはイヤだからね!』・・・、育て10代!来れ20代!こぞれよ30代! |